NASや共有フォルダにアクセスできない
Windows10でNASにアクセスできなくなったり、共有フォルダにアクセスできなくなることがあります。
その結果、[¥¥〇〇-PCにアクセスできません]などの画面が出ます。
この場合、何個か確認すべきことがあるので紹介します。
解説するのは以下の2つ
- ネットワークサービスの起動
- SMB1.0の有効化(他のブログやサイトで紹介されてるのはだいたいこれ)
【独り言】「SMB1.0を有効にすれば解決します」とだけ書いている役に立たないブログの多いこと...
解説環境はWindows10 Pro 22H2です。
ネットワークサービスの起動
ファイル共有に関するWindowsサービスの起動設定を変更することで、NAS・共有フォルダにアクセスできるようになる場合があります。
具体的には、以下の4つのサービスを起動する設定にします。※順不同です。
- Function Discovery Provider Host
- Function Discovery Resource Publication
- SSDP Discovery
- UPnP Device Host
環境によっては、起動する設定になっていないことがあります。
手順
※この部分はWindows11 24H2の環境で解説します。Windows10でも操作は同じです。
スタートメニューで[サービス]と検索し[サービス]を管理者として実行(起動)します。
サービス一覧から[Function Discovery Provider Host]を探します。見つけたら右クリックして[プロパティ]をクリックします。
[スタートアップの種類]を[自動]に設定し、[適用]→[OK]をクリックします。
同じ手順で他の3つ
- Function Discovery Resource Publication
- SSDP Discovery
- UPnP Device Host
も自動起動の設定をします。
ネットワークサービスの起動設定が原因だった場合は、これで解決する場合があります。
③SMB1.0を有効にする
Windowsのファイル共有にはSMBプロトコルが採用されており、SMBには1.0/ 2.0/ 3.0とバージョンがありますが、
Microsoftはセキュリティ上の理由から、Windows10 バージョン1709よりSMB1.0プロトコルを既定で無効化しました。
このときも、突然アクセスできなくなった人が続出しました。
古いシステムや機器だとSMB1.0で動いていることがあるので、有効にすることでアクセスできるようになる、というわけです
SMB1.0は あくまで無効化されているというだけです。以下の手順で有効にできます。
SMB1.0を有効にする手順
手元の画像資料がWindows10 22H2のものしかなかったため、Windows10の画面で解説します。※Windows11でも似た操作ですが、一部文言が異なるかもしれません。
わざわざ古い脆弱な規格を使うことになるので、当然セキュリティリスクが高まります。推奨はされません。設定は自己責任でしてください。
コントロールパネルを開き、「プログラム」をクリックします。
[Windowsの機能の有効化または無効化]をクリックします。
[SMB1.0/CIFSファイル共有のサポート]にチェックを入れ、OKをクリックします。
Windowsを再起動します。
SMB1.0の無効が原因であれば、これでファイル共有が再びできるようになります。
この部分は覚えておくと後々役立つことがあります。Windows Updateで、有効にしたSMB1.0が勝手に無効化されることがあります。
追加で確認したいこと
プライベートネットワークになってる?
いまさらですが、ファイル共有をするにはプライベートネットワークである必要があります。
プライベートネットワークになっているか確認しましょう。
Windows10の場合は、タスクバーのネットワークアイコンをクリックし、接続済みネットワークをクリックして
接続中のイーサネット(もしくはWi-Fi)をクリックします。
ネットワークプロファイルが[プライベート]になっていることを確認します。
パブリックネットワークが原因でファイル共有できない場合は、上記操作で解決します。
パスワード保護共有の設定を確認
パスワード保護共有は、共有フォルダにアクセスするときユーザー名・パスワードの入力を求めさせる機能です。
この機能は既定では有効になっています。
無効にしても何らかの拍子に有効になることがあり、そうなるとアクセスできなくなるわけです。
確認方法ですが、スタートメニューからコントロールパネルを起動して
「ネットワークとインターネット」をクリックします。
「ネットワークと共有センター」をクリックし、
「共有の詳細設定の変更」をクリックします。
「プライベート」のタブで、「ネットワーク探索を有効にする」にチェックが入っていることを確認します。
パスワードなしのファイル共有をしている場合は、「パスワード保護共有を無効にする」にチェックが入っている必要があります。
チェック入っているか確認をして「変更の保存」をクリックします。
NASはSMB3.0対応のものにしよう
SMB1.0のNASを使っている人は、この機に新しくすることをおすすめします。
1ベイ(HDD1台)なら2万円台、2ベイ(HDD2台)でも3~4万円で本体が買えますし、HDDも今は安いです。
SMB3.0に対応しているNASとして、Synology社の DiskStation DS223jがあります。
それ以外にも様々あります。
最近のNASは色々と多機能でファイル共有以外にも活用できるので、興味のある人は調べてみてください。
今回の記事は以上です。