
Windows11やWindows10、Windows Server環境において、2025年9月のWindowsセキュリティ更新プログラムをインストールするとNetBIOS over TCP/IP (NetBT)プロトコルを経由したSMB1.0接続で共有フォルダや共有ファイルに接続できなくなる不具合がMicrosoftによって確認されています。
Microsoft says Windows September updates break SMBv1 shares | Bleeping Computer
SMB(Server Message Block) は、LANを通じてファイル共有やプリンタ共有などに使用される通信プロトコルの総称です。今回に限らず、Windows Updateが原因でアクセスできなくなることはしょっちゅうあります。
影響を受ける環境
この不具合で影響を受けるのはSMB1.0のみです。SMB2/SMB3では、この不具合は発生しません。
この不具合の影響を受けるOSと更新プログラムは以下の通りで、
OS | 更新プログラム |
Windows11 24H2 | KB5065426 |
Windows11 23H2/22H2 | KB5065431 |
Windows10 22H2/21H2 | KB5065429 |
Windows Server 2025 | KB5065426 |
Windows Server 2022 | KB5065432 |
非常に広範囲にわたります。
対処方法
現在、Microsoftは本不具合の解決に取り組んでいます。
TCPポート445の通信を許可することで、一時的に本不具合を回避することが可能です。
これにより、NetBT ではなく TCP を使用するように切り替えられ、Windows SMB接続が正常に再開されます。
SMB1.0は廃止の最終段階にある
SMB1.0は、2007年にSMBv2 以降のプロトコルに置き換えられ、2014年に非推奨となりました。Windows10 バージョン 1709 および Windows Server バージョン 1709 のリリース以降、SMBv1は既定ではインストールされなくなっています。
セキュリティ上の脆弱性や性能の低さの観点から、使用はおすすめできません。
今回不具合に遭った方は、新しい環境に移行することを検討してください。
関連リンク
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