Androidの最新バージョンとなる「Android 15」がAndroid Open Source Project(AOSP)向けに公開され、正式版としてリリースされました。
今後数週間のうちに、まずはPixelシリーズに向けて提供が開始され、今後数カ月のうちにサムスンやソニー、シャープなど、さまざまなメーカーのスマートフォン向けに提供されます。
Android15の新機能・変更点
フォント関連
Android 15の中国語、日本語、韓国語(CJK)言語用のフォントファイルであるNotoSansCJKは、可変フォントになります。
また、Android 15は、デフォルトで日本語の変体仮名フォントをバンドルし、Android 15のJUSTIFICATION_MODE_INTER_CHARACTERは、中国語や日本語など、区切りとして空白文字を使用する言語の文字揃えを改善しています。
カメラやメディアの改善
Android 15では、ラウドネスメタデータを含むAACオーディオコンテンツを持つアプリに対して、オーディオのラウドネスとダイナミックレンジの圧縮レベルを調整します。
これにより、オーディオレベルをユーザーのデバイスや環境に適応させます。
Android 15のLow Light Boostは、低照度条件下でプレビューストリームの露出を調整し、高画質な画像プレビューを実現し、低照度条件下でのQRコードのスキャンが可能になります。
加えて、高度なフラッシュ強度調整機能により、画像を撮影する際に、シングルモードとトーチモードの両方でフラッシュの強度を正確に制御できるようになりました。
ユニバーサルMIDIパケットのサポートが仮想MIDIアプリに拡張され、作曲アプリがUSB MIDI 2.0デバイスと同様に、仮想MIDI 2.0デバイスとしてシンセサイザーアプリを制御できるようになっています。
ユーザー体験の向上
Android 15では、大画面のデバイス向けのマルチタスク機能として、お気に入りの分割画面アプリの組み合わせを保存できるようになります。
また、画面上のタスクバーを固定し素早くアプリを切り替えることが可能です。
Android 15では、SDK 35をターゲットにしている場合、アプリはエッジからエッジまで表示されることがデフォルトとなります。
システムバーはデフォルトで透明または半透明となり、コンテンツは後ろに描画されます。
アプリのアーカイブや16KBのページサイズ対応
Android 15では、アプリのアーカイブやアンアーカイブに対するOSレベルのサポートが追加されます。
アーカイブによってAPKやキャッシュファイルは削除されるものの、ユーザーデータは保持されます。
LauncherApps APIを通じてアプリを表示可能な状態に戻し、オリジナルのインストーラーをアンアーカイブのリクエストに応じて復元できます。
Android 15以降、一部の端末では開発者オプションとして16KBのページサイズがサポートされるようになります。
Androidデバイスがこのページサイズを使用する場合、初期テストでは、メモリ使用量が約9%増加する一方で、全体的なパフォーマンスが5~10%向上したそうです。
プライバシーとセキュリティの強化
Android 15の「プライベートスペース」では、ユーザーはデバイスの上に別のスペースを作成し、追加の認証レイヤーの下で機密性の高いアプリを保管できます。
また、Android 15は、ワンタップでパスキーを使用したサインインをサポートします。