①Windows11のローカルアカウントパスワードを忘れ、②パスワードリセットディスクがなく、③秘密の質問の答えも忘れWindowsにサインインできなくなったときの復旧方法を解説します。
裏技的な方法ですが、怖い作業ではありません。
詰んでいて諦めかけている人は、一度下記の方法を試してみてください。
仕組み
まず、Windowsに入れない(サインインできない)状態でパスワードを変更するにはコマンドプロンプトを使うしかありません。
Windowsのシステムドライブにある[windows\system32]フォルダには、Windowsサインイン画面で、サインイン前に実行できる[utilman.exe]というファイルが格納されています。
Windowsサインイン画面の右下にある人のアイコンをクリックすると表示されるメニューがutilman.exeなのですが、
コマンドプロンプトの実行ファイルをWindows Utility managerの実行ファイル名にすることで、Windowsサインイン画面で、サインイン前にコマンドプロンプトを実行できるようにしてしまおうということです。
「Windows Utility managerの実行ファイルをこっそりコマンドプロンプトにすることで、コマンドプロンプトを使っちゃって、コマンドでパスワード再設定してしまおう!」というわけです。
コマンドプロンプトの起動
まず、コマンドプロンプトを起動してシステムドライブを確認します。
サインイン画面の右下の電源アイコンをクリックし、キーボードの[Shift]キーを押したまま「再起動」をクリックします。


「お待ちください」が表示されたら[Shift]キーを放してOKです。
「オプションの選択」の画面で「トラブルシューティング」をクリックします。

「トラブルシューティング」の画面で「詳細オプション」をクリックします。

「コマンドプロンプト」をクリックします。

システムドライブの確認
Windows がインストールされている場所(ドライブ)を特定、指定する必要があります。
コマンドプロンプトに「notepad」と入力して「Enter」を押します。

メモ帳が開いたらメニューの「ファイル」をクリックし「名前を付けて保存」をクリックします。(この操作は、エクスプローラーを呼び出すのが目的です。)

エクスプローラーの「PC」をクリックし、Windowsがインストールされているドライブを特定します。

中に「Windows」や「ユーザー」があるディスクにWindows11が入っています。今回の解説環境では、ローカルディスク(F:)、つまりFドライブがWindowsのシステムドライブでした。

確認が終了したら、エクスプローラーとメモ帳を閉じます。
ここからの解説は「ローカルディスク(F:)」で進めていますが、ローカルディスクが異なる場合、たとえばローカルディスク(C:)だった場合はFを(C:)に置き換えて進めてください。
「F:」と入力して、キーボードの「Enter」を押します。

「cd ¥windows¥system32」と入力し「Enter」を押します。

「F:¥windows¥system32>」と表示されればOKです。
次に、以下のコマンドをそれぞれ入力→Enterキーを押します。
①「ren utilman.exe utilman.exe.org」
②「copy cmd.exe utilman.exe」

「1個のファイルをコピーしました」と表示されれば完了です。
これで、「utilman.exe」の実行時にコマンドプロンプトが開くようになります。
[shutdown /r /t 0]とコマンド入力し再起動します。
ここからは、サインイン画面での操作です。
サインイン画面で Administrator を有効化してサインインする
再起動後のサインイン画面にある「簡単操作」(人のマーク)アイコンを押すことで、コマンドプロンプトが起動するようになっています。

[C:\Windows\System32>]に続く部分に[net user ユーザー名 ◯◯◯◯]と入力し[Enter]を押します。
以下の画像では「user」というユーザーに「password」というパスワードを再設定していることになります。

「コマンドが正常に終了しました」と表示されればOKです。
これで、新しいパスワードでWindowsにサインインできるようになっているはずです。

おわりに
現時点ではこの手順でリセットできましたが、将来のアップデートでこの方法は無効化されるかもしれません。
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