Microsoftが2023年5月9日（現地時間）、Windows10 22H2と21H2を対象に累積更新プログラムKB5026361を公開しました。
セキュリティアップデートと不具合修正を含む内容ですが、既知の不具合もあるため注意が必要です。
詳細は以下。
対応バージョン
- Windows10 22H2
- Windows10 21H2
インストール方法
Windows Updateから行えます。
- 設定
- 更新とセキュリティ
- Windows Update
- 更新プログラムの確認
Microsoft Update Catalogからスタンドアローンパッケージを入手する方法もあります。
https://www.catalog.update.microsoft.com/Search.aspx?q=KB5026361
上記リンクから、環境に応じたパッケージをダウンロードください。
KB5026361による変更点と修正された不具合
セキュリティ修正に加えて、以下の改善が含まれています。
- Windows Local Administrator Password Solution (LAPS) が競合し、Local Security Authority Subsystem Service (LSASS) がエラーコード「0xc0000005」で応答を停止する不具合を修正
KB5025297（4月配信のプレビューアップデート）を同梱
KB5026361には、4月25日（現地時間）に配信されたプレビューアップデートKB5025297の内容が含まれています。
- Microsoft アカウントの表示言語または地域形式を変更するときに、言語と地域の設定を同期する機能を追加。Windows バックアップ設定で [言語設定の同期] をオンにしている場合、Windows によってアカウントに設定が保存されます。
- Microsoft Edge IE モードで、ポップアップウィンドウがフォアグラウンドではなくバックグラウンドで開く不具合を修正
- Microsoft Edge IE モードで、タブウィンドウ マネージャーが応答しなくなる不具合を修正
- 特定のモバイルプロバイダーのアプリアイコンを変更
- 中国語の入力方法で予測項目をすべて表示することができない不具合を修正
- Xbox アダプティブ コントローラーを持つ Xbox Elite ユーザーに影響します。この更新プログラムは、コントローラーの再マッピング設定をデスクトップに適用します
- タスクバーの"ニュースと関心事項”がちらついたり、エクスプローラーが応答しなくなることがある不具合を修正
- ファイアウォールの設定でアプリケーショングループルールを構成できるようになりました
- イラン（イスラム共和国）の新しいサマータイムをサポート
- 予期しないパスワードの有効期限通知をユーザーに送信する不具合を修正
- LSASSプロセスが、BSoDエラー"0xc0000005 (STATUS_ACCESS_VIOLATION)" で応答を停止し、マシンが再起動する不具合を修正
- タスクバーサムネイルのライブプレビューをオンにしている場合に、保護されたコンテンツを持つウィンドウを最小化すると、表示されないはずのコンテンツが表示されてしまうことがある不具合を修正
- プロビジョニングパッケージにおいて、昇格が必要な場合に特定の状況で適用がされない不具合を修正
- モバイル デバイス管理 (MDM) の印刷が停止する不具合を修正
- Windows Defenderアプリケーションコントロールで、ハッシュ規則を使用してソフトウェアをブロックするポリシーが正しく機能しないことがある不具合を修正
- PINを使用してWindows Hello for Businessにサインインするときに、エラーメッセージ"要求はサポートされていません" と表示されリモートデスクトップ サービスへのサインインが失敗する不具合を修正
- 特定の条件下で、コンソール セッションにサインインするときに、キーボードレイアウトがシステムの既定値にリセットされる不具合を修正
- Microsoft Edge WebView2プロセスを再起動しようとすると無限ループが発生する場合がある不具合を修正
- 管理者アカウントロックアウトポリシーでGPResultと結果のポリシー セットがレポートしない不具合を修正
- Active Directory ユーザー&コンピューターが、TaskPad ビューを使用して多数のオブジェクトを同時に有効または無効にする際に応答が停止する不具合を修正
- 統合書き込みフィルター (UWF) に影響し、Windows Management Instrumentation (WMI) の呼び出しを使用してオフにすると、デバイスが応答しなくなる場合がある不具合を修正
- ファイル システム (ReFS) 停止エラーにより、OS が正しく起動できなくなることがある不具合を修正
- MySQLに影響し、Windows Xenonコンテナーでコマンドが失敗する不具合を修正
- マルチバイト文字セットのあるシステムでSMB Directでエンドポイントを使用できない不具合を修正
- 古いIntelグラフィックスドライバーでDirect Xを使用するアプリが、エラー"apphelp.dll"を出す場合がある不具合を修正
- 2023年4月11日のWindows更新プログラムを従来のLAPS ポリシーを持つマシンにインストールした後に、Legacy LAPS.msiファイルをインストールするときに発生する、構成されたローカルアカウントパスワードの管理に失敗する不具合を修正
KB5026361の不具合情報
特定の環境で新しいMicrosoft Edgeに置き換わらない不具合
カスタム オフライン メディア、またはカスタム ISO イメージから作成された Windows インストールのデバイスは、この更新プログラムによって Microsoft Edge 従来版 が削除され、新しい Microsoft Edge に自動的に置き換わっていない可能性があります。
この問題は、2021年3月29 日以降にリリースされたスタンドアロンのサービス スタック更新プログラム (SSU) を最初にインストールせずに、この更新プログラムをイメージにスリップストリームすることで、カスタムオフラインメディアまたは ISO イメージが作成された場合にのみ発生します。
解決策
- 以下のコマンド ライン (KB5000842 のパッケージを例として使用) を使用して、msu から cab を抽出します: expand Windows10.0-KB5000842-x64.msu /f:Windows10.0-KB5000842-x64.cab <コピー先のパス>
- 次のコマンド ラインを使用して、以前に抽出した cab から SSU を抽出します: expand Windows10.0-KB5000842-x64.cab /f:* <コピー先のパス>
- 次に、この例では、SSU-19041.903-x64.cab という名前のSSU cab を得られます。 このファイルを最初にオフラインイメージ、次に LCU にスリップストリームします。
影響を受けるカスタムメディアを使用してOS をインストールしてこの問題が既に発生している場合は、新しいMicrosoft Edgeを直接インストールすることで、この問題の発生を軽減できます。
ビジネス向けに新しい Microsoft Edge を幅広く展開する必要がある場合には、「ビジネス向けに Microsoft Edge をダウンロードして展開する」をご覧ください。