自作パソコンの世界では、マザーボードメーカーのASRockはしばしば「変態」と呼ばれます。
これは、ASRockが独特な製品開発を行うメーカーであることを示す言葉で、基本的にポジティブな意味合いです。
本記事では、ASRockが「変態」と呼ばれる理由について詳しく解説していきます。
ちなみに、ASRockは2002年にASUSから独立し、台湾に本社を置くマザーボードメーカーです。
ASRockの「変態」な製品たち
【変わってる】Mini-ITX規格でオーバークロックに対応したマザーボード
たとえば、最近登場したマザーボード「PHANTOM GAMING Z790I LIGHTNING WIFI」は、mini-ITXフォームファクタであるにもかかわらず強力なOC耐性を持っており、Intel Core i9 14900KSを使用した複数のオーバークロック世界記録を達成しています。
DDR5メモリスロットも最大8,600Mhzのオーバークロック動作に対応しています。これは最適化されたメモリレイアウトがなせるワザです。
mini-ITXは、省電力でコンパクトなPCを組むときに使う規格です。 普通に考えて、mini-ITXフォームファクタでオーバークロックなんてしません。
クルマで例えるなら、ターボエンジンを搭載した軽トラックみたいな感じかもしれません。
「なんでやねん」って突っ込みたくなりますよね。
しかし、AsRockは平気で常識の壁をぶち破ってきます。「やりたいんだろ?」と言わんばかりに。
万人受けはしないけれど、一部の熱烈なユーザーのニーズに応えてくれる。それがAsRockなのです。
とはいえ、このレベルならまだ理解できるおかしさです。
URL:https://pg.asrock.com/mb/Intel/Z790I%20Lightning%20WiFi/index.jp.asp
【狂気】DDR3とDDR4両方のスロットを搭載したマザーボード
これはさらにぶっ飛んでいます。
ASRock B150M Combo-Gは、DDR3メモリスロットとDDR4メモリスロットの両方を搭載しています。
自作PCを組んだことのある人ならわかると思いますが、こんなの意味不明です。
仮にASUSやMSIの社内会議でこの製品の企画をしたら、「おまえやる気あるのか」と怒られる気がする。
普通、マザーボードのメモリスロットは1つの規格しか対応しません。
DDR3だけか、DDR4だけです。混在することはまずありえません。
でも、AsRockはそんな「ありえない」をカタチにしました。
AsRock的には「SkylakeならDDR3とDDR4両方対応してるしいいだろ。だってインテルがそうしてるんだから。ガチャガチャ言うな」みたいなノリなのかもしれません。
「本当に理解ができない。」それがAsRockなのです。
【狂気】最高13枚のVGAを搭載できるマザーボード
まとめ
AsRockは変なメーカー呼ばわりされていますが、しっかりシェアを獲得している人気メーカーです。
ASUSやMSIは真面目なメーカーですが、AsRockは時々ふざけます。
でもそれがいいんです。
だって面白いから。
今後もASRockには、変態な製品を開発し続けてもらいたいものです。