当サイトの記事にはアフィリエイト広告が含まれています。

雑記

デスクトップ版 Core Ultraについて解説 13/14世代Coreと何が違う?

インテルは、従来のCore iシリーズの進化版となる、AI処理に重点を置いた高性能CPU「Core Ultra」シリーズを2024年10月に発表しました。

Core Ultraは、デスクトップPC向けに設計されており、ゲーミング、コンテンツ作成、AI処理など、幅広い用途で快適なPC環境を実現できます

本記事では、デスクトップ版Core Ultra CPUの仕様、性能、特徴について解説し、PC自作を検討しているユーザーが購入を判断する際の参考となる情報を提供します。  

CPUのアーキテクチャと製造プロセス

デスクトップ版Core Ultra CPUは、最新の「Arrow Lake」アーキテクチャを採用し、TSMCのN3Bプロセスで製造されています 。

このアーキテクチャは、高性能な「Pコア」と高効率な「Eコア」を組み合わせたハイブリッド構成を採用しています 。Pコアは、高負荷な処理に優れた性能を発揮し、Eコアは、バックグラウンド処理や省電力性に貢献します。処理内容に応じて最適なコアを使用することで、高いパフォーマンスと低い消費電力を両立しています 。  

コア数、クロック周波数、キャッシュサイズなどの主要な仕様

デスクトップ版Core Ultra CPUのラインナップは、Core Ultra 9、Core Ultra 7、Core Ultra 5の3つのグレードに分かれています 。各グレードの主な仕様は以下の通りです。  

【表1】Core Ultra 200S シリーズの主なスペック
モデルナンバーCore Ultra 9 285KCore Ultra 7 265KCore Ultra 5 245K
開発コードネームArrow Lake-SArrow Lake-SArrow Lake-S
CPUアーキテクチャLion Cove + SkymontLion Cove + SkymontLion Cove + Skymont
製造プロセス(CPU)TSMC N3BTSMC N3BTSMC N3B
Pコア数886
Eコア数16128
CPUスレッド数242014
L2キャッシュ40MB36MB26MB
L3キャッシュ36MB30MB24MB
ベースクロック(Pコア/Eコア)3.7GHz/3.2GHz3.9GHz/3.3GHz4.2GHz/3.6GHz
最大ブーストクロック(Pコア/Eコア)5.7GHz/4.6GHz5.5GHz/4.6GHz5.2GHz/4.6GHz
iGPUIntel GraphicsIntel GraphicsIntel Graphics
iGPUアーキテクチャXe-LPGXe-LPGXe-LPG
GPUコア数Xeコア=4基Xeコア=4基Xeコア=4基
GPUクロック2,000MHz2,000MHz1,900MHz
NPUIntel AI Boost (NPU3)Intel AI Boost (NPU3)Intel AI Boost (NPU3)
NPUピーク性能13 TOPS13 TOPS13 TOPS
対応メモリDDR5-6400DDR5-6400DDR5-6400
PCI ExpressPCIe 5.0 x20 + PCIe 4.0 x4PCIe 5.0 x20 + PCIe 4.0 x4PCIe 5.0 x20 + PCIe 4.0 x4
PBP125W125W125W
MTP250W250W159W
TjMax105℃105℃105℃
対応ソケットLGA1851LGA1851LGA1851
グレードコア数(Pコア + Eコア)最大ブーストクロックキャッシュ内蔵グラフィックス
Core Ultra 98 + 165.7Ghz36MBIntel Graphics
Core Ultra 78 + 125.5Ghz30MBIntel Graphics
Core Ultra 56 + 85.2Ghz24MBIntel Graphics

ゲーミング性能

Core Ultra 200Sシリーズは、ゲーミング性能においても優れたパフォーマンスを発揮します。 Core Ultra 9 285KとGeForce RTX 4090の組み合わせでは、高解像度でも快適にゲームをプレイできるほどの性能を実現しています。 さらに、Core Ultra 9 285Kは、シングルスレッド性能において、Core i9-14900KやRyzen 9 9950Xなどの競合製品を上回っています 。これは、シングルスレッド性能に依存するゲームにおいて、Core Ultra 9 285Kが有利であることを示唆しています。 また、Core Ultra 285HXは、前世代と比較して最大41%の性能向上を実現しています 。今後のBIOSアップデートにより、更なるゲーミング性能の向上が期待されています 。  

コンテンツ作成性能

Beyond gaming, Core Ultra CPUs also excel in demanding content creation workflows. Core Ultra CPUは、高性能なPコアとEコアを搭載することで、動画編集や画像処理などのコンテンツ作成においても高いパフォーマンスを発揮します 。Pコアが動画エンコードなどの重い処理を高速にこなし、Eコアがバックグラウンドで動作するアプリケーションを効率的に管理することで、スムーズな作業環境を実現します 。多くのコアとスレッドを活用することで、複数のアプリケーションを同時に実行したり、重い処理を高速にこなしたりすることが可能です 。  

AI処理性能

Core Ultra CPUは、AI処理に特化した「NPU (Neural Processing Unit)」を搭載している点が最大の特徴です 。NPUは、ディープラーニングなどのAI処理を高速に実行することができ、AIを活用したアプリケーションのパフォーマンスを大幅に向上させます 。 例えば、画像認識、音声認識、自然言語処理などのAI機能をより快適に利用できるようになります。 NPUは、CPUやGPUにAI処理を依存するよりも、はるかに効率的にAIタスクを実行できる専用のハードウェアです 。 これにより、Core Ultra CPUは、AI処理性能において、大きなアドバンテージを獲得しています。  

消費電力と発熱

Core Ultra CPUは、高性能と低消費電力の両立を目指して設計されています 。 TDP (Thermal Design Power) は125Wと、従来のCore iシリーズと同等レベルに抑えられています 。  

競合製品との比較

デスクトップ版Core Ultra CPUの主な競合製品は、AMDのRyzenシリーズです 。 特に、Ryzen 9 9950X3Dは、Core Ultra 9 285Kと同様に、3D V-Cacheテクノロジーを採用したCPUであり、ゲーミング性能に優れています 。Ryzen 9 9950X3Dは、16コア32スレッド、合計144MBのCPUキャッシュ、170WのTDPを備えています 。ただし、Core Ultra CPUは、NPUを搭載している点でRyzenシリーズとは一線を画しており、AI処理性能に大きなアドバンテージがあります。  

価格と発売時期

デスクトップ版Core Ultra CPUの価格は、グレードやモデルによって異なります 。 例えば、Core Ultra 7 265Kを搭載したPCは、約25万円で販売されています 。発売時期は、モデルによって異なり、Core Ultra 9 288VやCore Ultra 7 268Vは2024年第3四半期、Core Ultra 9 285KやCore Ultra 7 265Kは2024年第4四半期、その他の多くのモデルは2025年第1四半期に発売される予定です 。 FRONTIERなどのBTOメーカーから、Core Ultra CPUを搭載したPCが販売されています 。  

購入を検討する際の注意点

デスクトップ版Core Ultra CPUを購入する際には、以下の点に注意する必要があります。

  • マザーボードの互換性: Core Ultra CPUは、LGA1851ソケットに対応したマザーボードが必要です 。  
  • メモリの互換性: DDR5-6400メモリに対応しています 。  
  • 電源容量: 消費電力が125Wであるため、十分な容量の電源ユニットが必要です 。  

現在のCPUの確認方法

PCのアップグレードを検討する際、現在のCPUを確認することは重要です。 現在のCPUとCore Ultraシリーズを比較することで、アップグレードによる性能向上が見込めるか判断することができます。 現在のCPUを確認するには、以下の方法があります 。  

  • スタートメニューから確認する
  • タスクマネージャーから確認する
  • システム情報から確認する
  • コマンドプロンプトから確認する
  • DirectX 診断ツールから確認する
  • CPU-Zなどのツールを使用する

結論

デスクトップ版Core Ultra CPUは、AI処理性能に特化した次世代CPUです 。 高いパフォーマンスと低い消費電力を両立しており、ゲーミング、コンテンツ作成、AI処理など、幅広い用途で快適なPC環境を実現できます 。 特に、NPUを搭載している点は、AI処理の高速化に大きく貢献し、Core Ultra CPUの大きな強みとなっています。 PC自作を検討しているユーザーにとって、Core Ultra CPUは、高性能、省電力、AI処理性能を兼ね備えた魅力的な選択肢と言えるでしょう。 特に、AIを活用したアプリケーションを利用するユーザーや、将来的なAI技術の進化を見据えてPCを構築したいユーザーには、Core Ultra CPUが最適です。




-雑記

© 2025 UNNO LOG